先生のブログ

張替の『ほぼ日通信』

プロフィール
2012/01/16

堀江敏幸さん『なずな』を読んで

 今日は,取手聖徳女子高等学校一般入学試験。朝から,たくさんの受験生の熱気に包まれた一日でした。

 

 真剣に問題に取り組む受験生の姿を見ていると,監督している私たちまで緊張してきました。受験生の皆さん,実力が十分発揮できたでしょうか?結果が楽しみです。

 

 一日お手伝いをしてくれた4年生・5年生の皆さん,お疲れ様でした。寒い中,大変でしたね。ありがとうございました。

 

 昨日,一昨日と[大学入試センター試験]を受験した6年生(高校3年生)も,朝から登校し,自己採点をしていました。結果を受けて,志望校選定に入ります。大学受験はこれからが本番!3月中旬まで,長い緊張の日が続きます。最後まであきらめずに,粘り強く取り組んだ人だけが,「笑顔の春」を迎えられます。体調に気をつけて,がんばってくださいね!

 

 さて,今日ご紹介する一冊は,堀江敏幸さんの『なずな』。

 

 

 「2011年度『本の雑誌』が選ぶ年間ベストテン 第1位」という帯につられて,手に取った本です。「イクメンもイクメン妻も読んでいる!子育てが今より愛おしくなる“保育”小説」というコピーにも魅かれました。

 

 主人公は,地方紙の記者をしている独身の一人暮らしの男性「菱山」。旅行社の添乗員をしている弟が旅先で事故に遭い入院。義妹は,産後体調を崩してしまって……。体調を崩した父母,老いて孫の面倒を見られない祖父母に代わり,「菱山」が姪の「なずな」の面倒を見ることになって……。

 

 在宅で記事を書き,校正に取り組みながらの慣れない子育て。近所の小児科医の「ジンゴロ先生」や「友栄さん」など,温かな人たちに支えられて成長する「なずな」の様子が描かれています。

 

 私は子育ての経験がありません。この小説を読みながら,「赤ん坊」ってこんな感じなんだなぁ,と漠然と考えていました。

 

 主人公の「菱山」は「なずな」を通して,「人とのつながり」「地域とのつながり」を強く意識するようになります。「子育て」を通して「地域」を見直したとき,今まで見えなかったものに気づく……。記者としての「菱山」の視点の広がりを,面白く読みました。

 

 「私は守っているのではなく,守られているのだ,この子に。なずなに。」という一説が,印象に残りました。

 

 教壇立ち,「生徒たち」と相対しているとき,私も,「育てられている」「守られている」と感じることが多くあります。一生懸命,目の前の生徒たちを「育てよう」「守ろう」としているのですが……。でも,結局は「守られて」「支えられて」いることが多いような気がします。

 

 『なずな』は久々の長編でした。温かな読後感に包まれる作品です。

 

 

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