卓453 純真向く先
( 2018/3/5 11:04 現・中2(撮影当時は中1の学年末) )
中学1年生・地理 (正しくは,「社会(地理的分野)」)。
これまで,平成2年度と,平成5年度~29年度の
中1・地理を担当させていただきました。
昨年度は驚いたことに,平成2年度に中1・地理で受け持った
11期卒業生の娘さんを,中1・地理で受け持つというご縁があり,
一世代の長さを実感しました。
ちなみに教室にあった地球儀でバレーボールをし,その損壊が発覚して,
ものすごく怒られた中1生(平成6年度)も,もはやアラフォー(15期生)。
今年度(30年度)の担当を相談する際に,
「中1・地理,私担当しましょうか。」と言ってくださった先生が
教科にいました。初めてのことゆえ,うれしい一言でした。
是非…とも思いましたが,
他の先生の割振りや持ち時間数,全体の均衡などを勘案した結果,
平成30年度も私が担当させていただくことになりました。
新入生も4/13から授業がスタート。
地理の最初は,
地球の表面の理屈から入って,世界全体の概要を学びます。
( 2018/4/14 11:29 入学2週目の中1生 )
2回目の授業。 3~4人の班で,
六大陸・三大洋を出題し合う演習の最中です。
( 4/18 11:17 )
3回目の授業。
内容は16方位。
今や,節分の日に恵方巻きをいただく際に大事な情報です。
そこで,16方位の班ごと出題演習です。
まずは,各班の前方左に座っている子※ が出題担当となり,
問題&正答を3つこしらえる時間,30秒~1分程度。
ほかのメンバー(2~3人)は,発問に備えます。
※ 本号では中1生を「子」と記させていただきます。
北を上向きとした場合,ア~タ ※ のうち
(※ ア~タの読みは “Aata” じゃなくて “A Kara Ta” になります),
「 ( ア~タのどれか )の方位は, なーにー? 」
(ア~タの図です)
( 11:17 )
次の共通ルールを守ってもらって,いよいよ出題開始。
・1問目は,もっとも早く正答した子を班内でほめる。
・2問目は,1問目でほめられた子は「お休み」の中,
もっとも早く正答した子を班内でほめる。
・3問目も同様に,2人「お休み」の中,正答できた子をほめる。
・極力,自力で思考して答える。
・場合によっては周りでヒントを出してあげる。
・最後に,問題を短時間で作って,出してくれた子にも拍手。
班別対抗といった競争性は今のところ無しでの実施です。
この演習の2日後の今日は, 冒頭で4分間,
この内容 「16方位」 の,筆記小テストを実施(予告の上で)。
授業の後,職員室で採点したところ,
全問正解した子,GOOD。 でも残念なことは,クラスの半数程度。
帰りのSHR前にクラスへ出向き,一人一人に返却。
すると, 全問正解ではなかった子が
奮起の姿勢を見せていたので,
その調子!その調子!
「わたし追試, 絶対全問正解します!」
せっかく授業で演習したのに間違っちゃったりしたわけですから,
これでは納得がいかない!,ともそれは思うでしょう。
2日前,いまひとつ乗り気になれない感じだった子も,
「今度はもっと正解できるようにする」 などと宣言するなど,
こちらにも励みになるリアクションでした。
この授業(中1・地理)の活性化ポイントは,
① 教え合いや問答などのグループ演習
② ①の定着度の確認のための小テスト
③ ワーク(教科書準拠)の予習・提出
④ ③の返却後の,添削指導内容の読み解き
であり,①と②の部分の様子を簡単にご紹介しました。
さらに, 応用問題を。
上掲の16方位・出題演習のあとに,
取手聖徳の1号棟は,地図で表すと,
この図のように建てられています。
「 黒板のある方向,つまり真正面に向いて座っているとき,
みなさんは,どの方位に向かって席に座っているの?」
1号棟は,北西と南東を結ぶ線に沿って建っています。
正解は・・・
「北西。」
では,
「 3秒後に,皆さんいっせいに,北に向いて起立してください。」
「 それでは,3 ・ 2 ・ 1。 はい起立。」
黒板には,右斜め前が北とわかるような
スーパーヒントがあったことはさておいて,
全員ここでは正解で, 右斜め前を向いて
起立できました (撮っていません)。
次です。
「 もう一問。
3秒後に, 皆さんいっせいに,南西に向いて起立してください。」
・・・はらはらなカウントダウンは,シンキングタイムでもあります。
「 それでは,3 ・ 2 ・ 1。 はい起立。」
これは撮りました。
( 11:25 )
最初は,
「 え? どうして? 」
とか言いながら,
おたがいに思考し直すなどして,向きを改めた子も。
思考を省略して,迎合して向きなおした子は
いなかったような気がします。
なぜそうなのか。 ともに考えて,
確信して判断して左側を向けた子, 正解!
もちろん,ひとりで判断して左側を向けた子も, 正解!
探求と協働を基盤とする授業展開が,
方々の教科・科目で,
これまで以上に前進し始めているところです。
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